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温度差のない暮らしとアトピー
■気密・断熱という言葉が住宅のエネルギー消費を抑える効果の代名詞であるかのごとく、有名なことは多くの人が知るところですが、同時に気密という性能が語感だけで人間の健康を阻害しているような印象を持たれてしまっているのも可笑しい限りです。
人間の肌に近い「温度差のない暮らし」という言葉からは、工法はもちろん気密・断熱であるが、気密・断熱のマニアックな語感より分かりやすく、人間の健康に密着した印象を受けます。
我が家も過去に悩まされた経験のあるアトピー性皮膚炎の子供さんが「温度差のない暮らし」により改善された実験結果の資料を掲載してみました。
ハウスネクストの森田様から定期的に送られてくるメールからの引用ですが、こんなすばらしい効果が確かめられているのであれば、知らない建築専門家は恥ずかしい限りです。
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「シックハウスと考える会」と「安全な住環境に関する研究会」による健康住宅モデルについては報告済みですが、その中で、アトピー性皮膚炎症状の改善が見られた事の記載があります。
この事は環境を整える事で“薬に頼らない”まさに“予防になる”とい事を示唆しています。全文を紹介しましょう。
在来住宅とモデル住宅でのアトピー性皮膚炎症状の改善「体験入居調査協力者である2歳のアトピー性症状男子について皮膚症状の変化を観察し、改善が見られた。
在来住宅にて生活中、2歳男児は、慢性の経過で、皮膚科でアトピー性皮膚炎と診断され、ワセリン軟膏と副腎皮質ホルモン軟膏治療を受けていた。
副腎皮膚ホルモン軟膏は、症状が強くなった時に使用していた。
12月(平成18年)診察時には乾燥皮膚と、頚部皮膚、顔面皮膚、肘か、膝膕皮膚中心に紅斑、丘疹が軽度あり、かゆみがあり、患部皮膚に掻は痕が軽度あり、耳切れが見られた。
これらの経過と症状は、アトピー性皮膚炎の診断基準に合致していた。
モデル住宅に1月15日(平成19年)から体験入居し、ワセリン軟膏のみ使用で、経過を観察しているが、次第に症状は改善し、かゆみが無くなった。
3月4日診察では掻か痕がなく、耳切れがなく、頚部皮膚に小丘疹が少数散在するのみとなって、明らかな改善が見られた。
モデル住宅では、各居室の温度が比較的一定で、室間の温度差が非常に小さく、上下温度差も少なく、結露が全く発生しなかった。
カビの測定結果でも、室内塵のカビ数は非常にに少なかった。
ふき取り調査でのカビ数も非常に少なく、洗面台ですこしカビ汚染が見られたものの、浴室では全くカビ汚染が見られなかった。
水回りのカビ汚染もまだ殆どなかった。
ダニ類の検査では、ヒョウダニ、ツメダニ、イエササラダニ等のダニ類は検出されなかった。
一方、在来住宅では、暖房冷房のある部屋のリビング・ダイニングルーム等と暖房冷房のない脱衣洗面浴室等との温度差が大きく、冷房暖房時の上下温度差も大であり、寒冷時には窓等に結露が発生し、カビの発生もあり、ダニ類も検出されていた。
アトピー性皮膚炎症改善に、結露、室内温度環境改善、カビ、ダニ等の生物学的環境変化等が影響している可能性も考えられるので、今後、調査分析症例を増やし検討する予定である。」
このモデルハウスは全館空調で、第1種換気システムが採用されている。
このモデルハウスは経済性の配慮もされている。市販の材料が主体で、このために特別に調達や製造(製作)されたものはないとの事でした。
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投稿日:2007年06月08日
温度差のない暮らしが健康と生きがいを生む
みなさんは住宅の室内空間において天井付近と床付近の温度差が少ないことが、予防医療になることをご存知ですか?
シックハウスを研究している医学者が、気密断熱を気にして作られてきた従来の住宅と、気密断熱を設計上で制御して作られた住宅にシックハウス症候群の既往のある人の協力の下に実験を試みている例があるようです。
同一条件のもとに一定期間滞在していただき、その血圧と脈拍を比較すると明らかに気密断熱を気にして作られた住宅に軍配が上がっています。
そのあたりを勉強されているある知り合いからのメールを以下に紹介しておきますが、私も心して取り入れている設計方針がエネルギーロスを押さえるだけでなく、予防医療にもなっていることを確信しました。
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「シックハウスと考える会」と「安全な住環境に関する研究会」とのジョイントで健康住宅モデルハウスが昨年完成しています。勿論アイシネンが採用されていますが、5月15日に研究会の総会と報告会が東大坂本先生や省庁の方々さらに杉田医学博士(大阪労働衛生総合センター所長)も出席のもとに行われました。
キングラン・ハウネストもこの研究会の会員として今後活動を開始して行きます。この報告書は国交省住宅局の名前で出版されています。
報告の中で、血圧測定の比較が発表されました。
温度差がない居住空間ではいかに安定しているかがわかります。協力者は45歳のシックハウス症群の既往のある男性で血圧、脈拍の測定結果です。築20年在来住宅の温度差のある結果との比較です。
* 在来住宅での各室の温度と入浴前後の血圧変動
場所 温度 血圧 脈拍
リビング 17℃ 126-84 72
風呂場 6.4℃ 151-101 76
入浴中 風呂湯温度 41℃ 137-78 79
入浴後 147-98 76
リビング 17℃ 124-84 75
* モデルハウスでの各室の温度と入浴前後の血圧の変動
場所 温度 血圧 脈拍
リビング 19.5℃ 120-80 72
風呂場 19.5℃ 131-85 76
入浴中 湯温41℃ 125-82 74
入浴後 134-86 76
リビング 19.5℃ 122-82 75
温度差のない暮らしでは、以上の様に最高血圧、最低血圧とも変動は少ないという事がお分かりいただけると思います。住環境を良くする事は、予防医療に繋がっているといえます。
予防の大切さを改めて認識したいものです。
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投稿日:2007年05月29日
健やかに住まう室内環境は
■健やかに住まうためのエアバリヤ(気密)
エアバリヤーという言葉は聞くことが少なくても、高気密という言葉は聞かれることが多くなったのでは無いでしょうか?
新聞紙上でも、Q値、C値なんてのもよく報じられていますが、建築主さんによっては謎かけのように訊ねてこられる方もいらっしゃいます。
これらの値は住宅の熱性能を数値で解りやすくしたものですが、解りやすそうで実感しずらいものでもあります。
昔から風通しの良い家がいいなどと言われますが、この風は自然の力で勝手に入ってくる風のことなのです。
風は空気の動きですから、囲まれた住まいという空間に居る人間には体感的に涼しい思いをさせてくれます。
ところが一歩踏み込んで考えてみると、空気は同時に水蒸気や熱を運んでゆき、これがエネルギーロスに繋がってゆくことになるということです、すなわち、逆にそこの部分を神経質に検討しコントロールできれば、省エネ効果が高いということです。
このコントロールをするのにエアバリヤー(気密)という性能が必要になります。
外断熱とか軸間断熱とかいって工法を競い、住宅全体を断熱材で包み込むことに努力するよりも、その中を行き来する空気そのもの動きを見つめた方が効果的なようです。
読んで頂いている人によっては、すべて当たり前のことばかり書いているようで何を寝ぼけているの?と言われそうですが、こんな簡単な話に日本の住まいは何年も無関心というか、不器用で大雑把でいたように思います。
室内の空気を管理コントロールするということは、エアバリヤーが前提となります。
これに現在注目しています。
これに限らず、ちょっとでもマニアックに関心を強くもっていたほうが建築主さん自信も最終的に得をするのも事実です。
投稿日:2007年01月02日
住まいの理想を探る旅
■タイトルの言葉の響きは格好が良いのですが、プランを作り始める当初の段階でのヒヤリングからスタートして、その人がどんな住まいを求めておられるかを知ろうとする作業はまさに「旅」といった観があります。
①出逢い(まちかどけんちくか)ではさらりと記述していますが、加えるにすぎはら設計ではプランがまとまるまでには多くの時間と手間を掛けます。
これがまさに㈱すぎはら設計の大きな特徴であることに間違いはありません。
私が中学生の頃、数学の先生に教えられたこと、「数学は答えが正解でも100点は上げません、答えを出した過程に配点を多くします、考え方が間違っていてはあなたたちのためになりません」・・・と。
いえづくりもまさにこれです。
設計の過程、現場監理の過程を一歩一歩大切に進める作業には、その昔の良き時代の大工の棟梁が現場のまとめ役であったことを思わせる安心感と、コミュニケーションの深さによる精度の高い実現性を約束してくれます。
■二つ目にキーワードは「家族がいつまでも心身ともに健やかに住まえること」です。
断熱、気密、オール電化、自然素材、通風、蓄熱、基礎断熱、遮熱、耐震、免震、などなど、全ての技術はそのための具体的手段であって目的ではありません。
ものを多くを売って利益を得ることを目的とはしません、否、設計事務所の企業規模ではできないのです。
だからこそ設計者の設計監理には出来ることがたくさんあります。
始まりはあっても終わりがありませんが、もっと具体的に何を創ってゆくかをこのカテゴリーで説明してゆきます。
投稿日:2006年10月30日


